夜って、実はけっこう賑やか。RIX Opticsのサーマルカメラで見てみる夜の世界
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夜にランニングをしていると、昼間とはちょっと違ったものに出会います。
道の脇で何かがガサガサ動いていたり、暗いところから猫が出てきたり。「今の何だった?」なんてことも結構あります。
そして最近、どうしても気になる人がいます。
夜になると、緑色のスクール水着らしき格好で自転車に乗っているおじさん。
一度だけなら「見間違いかな」で終わるんですが、ランニング中にわりとよく見かけます。
なぜ緑なのか。
なぜスク水なのか。
そして、なぜ自転車なのか。
いまだに謎です。
まあ、それはさておき。
夜って、暗くなったから何もいなくなるわけじゃないんですよね。
昼間と同じように人も動物もいるし、草むらの中にもいろいろいる。ただ、こちらから見えなくなっているだけ。
そんな**「見えないものを見る」**ための道具が、サーマルカメラです。
DYNT COYOTEでも今回、新しく**RIX Optics(リックス オプティクス)**というサーマルイメージングブランドの取り扱いを始めました。
これが調べていくとなかなか面白い。
今回は商品を一つずつ紹介するというより、
「そもそもサーマルって何が見えるの?」
というところから、RIX Opticsの3つのシリーズまでまとめて紹介してみます。
そもそも、サーマルカメラって何?
サーマルカメラという名前を聞くと、
「すごい暗視カメラみたいなもの?」
と思う人もいるかもしれません。
でも、実は仕組みが違います。
普通のカメラは、光を使って映像を作っています。当然、真っ暗になれば見えなくなります。
一方でサーマルカメラが捉えているのは、人や動物、物などから放射される赤外線です。
簡単に言えば、周囲との温度差を見ています。
だから真っ暗でも、人や動物などの熱源を見つけることができます。
懐中電灯みたいにこちらから光を当てる必要もありません。
これが実際のフィールドでは結構面白い。
肉眼では、
「何もいないな」
と思っていた草むらをサーマルで見てみると、
「あ、いる。」
となる。
夜の景色そのものが変わるというより、今まで見えていなかった情報が一枚追加されるような感じです。
キャンプに持っていったら、たぶんかなり楽しい
キャンプをしていて、夜にテントの外から、
ガサッ。
ガサガサッ。
なんて音が聞こえた経験がある人もいると思います。
ライトを向けてみる。
何もいない。
またしばらくすると、
ガサガサッ。
……気になる。
そんなときにサーマルがあると、暗い場所にいる動物などを熱から探すことができます。
もちろん、木や壁の向こうまで透視できるわけではありません。
でも、肉眼では真っ暗にしか見えない場所を観察できるだけでも、かなり違います。
キャンプだけではありません。
夜の野生動物観察、ハイキング、農地や敷地の見回り、害獣調査、捜索、防災など、考えてみると用途はかなりあります。
ただ個人的には、最初は難しく考えなくてもいいと思っています。
夜の外を覗いてみるだけでも面白い。
それくらいからサーマルを使い始めてもいいんじゃないでしょうか。
RIX Opticsってどんなブランド?
今回DYNT COYOTEで取り扱いを始めたのが、**RIX Optics(リックス オプティクス)**です。
RIXはサーマルイメージングやナイトビジョン機器を手がけるブランド。
ブランドとして掲げているのが、
REDEFINE
INNOVATE
XPERIENCE
という3つのキーワードです。
RIXの資料を見ていると、単純にセンサーの数字を上げるだけではなく、実際に屋外へ持ち出したときの使いやすさをかなり意識しているのが分かります。
どうやって持ち歩くのか。
片手でも扱いやすいか。
歩きながら使えるか。
ヘルメットに装着したときにも操作しやすいか。
そういったところまで考えられています。
今回DYNT COYOTEで取り扱うのは、
STRIDE
TITAN
の3シリーズ。
同じサーマル単眼鏡でも、それぞれかなりキャラクターが違います。
POCKET|コンパクト

STRIDE|軽量・多用途

TITAN|遠距離・測距
数字がいっぱい。でも見るところは意外と少ない
サーマルカメラの商品ページを見ると、
256×192
384×288
640×512
12μm
NETD<20mK
など、聞き慣れない数字がいっぱい出てきます。
全部覚える必要はありません。
まず分かりやすいのがセンサー解像度。
基本的には解像度が高いほど、熱画像をより細かく表現できます。
ただ、サーマルは解像度だけで決まるわけでもありません。
よく出てくるNETDという数字もあります。
これは簡単に言えば、どれくらい小さな温度差を見分けられるかを見るための指標のひとつです。
基本的には数字が小さいほど、わずかな温度差を捉えやすくなります。
例えばSTRIDE ST3 Lite / ST6 Liteは、12μmセンサー、NETD<20mK、50Hzという仕様です。
夜の森は、動物だけが熱くて背景が全部冷たい、なんて単純な環境ではありません。
木も地面も岩も、それぞれ温度を持っています。
その中から熱源を見つけるので、解像度だけではなく微妙な温度差をどれだけ見分けられるかも大切になってきます。
POCKET|名前どおり、本当にポケットサイズ
まずはPOCKET K2 / K3。
これは分かりやすいです。
小さい。そして軽い。
K2が約200g。
K3でも約213g。
本体サイズはどちらも124×46×74mmです。K2は256×192、K3は384×288のVOxセンサーを搭載しています。
「今日はサーマルカメラを持っていくぞ」
と気合を入れて持ち出すというより、
とりあえずバッグに入れておく。
そんな使い方ができそうなのがPOCKETです。
そして面白いのが、EIS(電子式手ブレ補正)。
手持ちで覗いていると、どうしても映像は細かく揺れます。
POCKETでは内蔵モーションセンサーと画像処理によって、手持ち観察時の揺れやブレを抑えます。
さらにRETという画像処理技術も搭載されています。
K2の最大検知距離は468m。
K3なら780m。
気軽にサーマルを使ってみたいならK2。
もう少し解像感や検知距離が欲しいならK3。
キャンプや夜の散策に持っていくなら、このシリーズはかなり面白そうです。
STRIDE|歩きながら使うなら、こっちが面白い
次がSTRIDE ST3 Lite / ST6 Lite。
RIX Optics STRIDE ST3 Lite / ST6 Liteを見る
STRIDEはちょっと変わっています。
普通に手で持って使えるのはもちろんですが、
ヘルメットに装着する。
車載で使う。
スマートフォンと組み合わせる。
といった使い方まで考えられています。メーカー資料でもヘルメット、手持ち、車載など複数の運用方法が紹介されています。
しかも軽い。
ST3 Liteは約190g。
ST6 Liteでも約205g。
そしてSTRIDEは基本倍率が1倍。
ここが結構面白いところです。
「遠くを見るなら倍率が高い方がいい」と思いがちですが、歩きながら周囲を探すなら、最初から視野が狭いと使いづらい。
STRIDEは17.5°×13.1°という広めの視野から探して、気になるものを見つけたら最大6倍までズームできます。
つまり、
まず広く探す。
見つけたら寄る。
という使い方です。
ST3 Liteは384×288。
ST6 Liteは640×512。
特にST6 Liteは約205gというサイズ感で640×512。
「小さいサーマル=入門機」とも言えなくなってきます。
TITAN|遠くまで見たい。そして距離も知りたい
最後がTITAN T3 / T6。
POCKETやSTRIDEに比べると、こちらはかなり本格派。
T3は384×288センサー+25mm F0.9レンズ。
T6は640×480センサー+35mm F0.9レンズ。
最大検知距離はT3が1299m。
T6は1818mです。
さらにTITANには**レーザーレンジファインダー(LRF)**が内蔵されています。
最大1200mまで対象との距離を測定できます。
つまり、
「あそこに何かいる」
だけじゃない。
「あそこにいて、ここから何m離れている」
まで分かる。
ディスプレイも1920×1080 OLED。
さらに片手でフォーカスを調整しやすい構造になっていて、フィールドでの操作性も考えられています。
POCKETが「いつでも持っていけるサーマル」なら、
TITANは、
遠くまでしっかり観察するためのサーマル。
そんな位置づけが分かりやすいと思います。

POCKET・STRIDE・TITAN、結局どれがいい?
ざっくり比較するとこんな感じです。
| STRIDE Lite | TITAN | ||
|---|---|---|---|
| 特徴 | 小さくて気軽 | 軽くて多用途 | 遠距離・測距 |
| センサー | 256×192 / 384×288 | 384×288 / 640×512 | 384×288 / 640×480 |
| 重量 | 約200 / 213g | 約190 / 205g | 約427 / 429g |
| 最大検知距離 | 468 / 780m | 780 / 1300m | 1299 / 1818m |
| デジタルズーム | 最大4倍 | 最大6倍 | 最大4倍 |
| 防塵・防水 | IP67 | IP67 | IP67 |
| 向いている使い方 | 携帯・散策 | 移動観察・多用途 | 遠距離観察・測距 |
難しく考えずに選ぶなら、
キャンプや散策に気軽に持っていきたい → POCKET
軽くて性能も欲しい、いろいろな使い方をしたい → STRIDE
遠くまでしっかり見たい、距離も測りたい → TITAN
くらいでいいと思います。
同じシリーズでも上位モデルになるとセンサー解像度が大きく変わるので、画質を重視するならK3、ST6 Lite、T6あたりが候補になります。
サーマルって、スペックより実際に覗いたときが面白い
ここまでいろいろ数字を書いてきました。
384×288。
640×512。
NETD<20mK。
検知距離1300m。
もちろん製品を比較するうえでは大事です。
でもサーマルカメラって、たぶん数字を読んでいるときより、初めて夜に覗いたときの方が面白い道具なんですよね。
肉眼では何も見えない。
サーマルを覗く。
「あ、なんかいる。」
これだけでも結構楽しい。
その熱源が動き始めたら、もっと気になる。
今まで「真っ暗」でひとまとめにしていた景色の中に、実はいろいろなものが存在していたことが分かります。
いつものキャンプ場も、いつもの山も、いつもの河川敷も、少し違った場所に見えるかもしれません。
ただし、見えるからこそマナーは大切
サーマルカメラでいろいろ見えるようになるからといって、人を勝手に観察するために使うものではありません。
人がいる場所では、当然プライバシーには配慮しましょう。
たとえ夜道の向こうから、ちょっと気になる人影が近づいてきてもです。
それが、
緑色のスクール水着で自転車に乗っている、例のおじさんだったとしても。
そっとしておきましょう。
ちなみに、なぜ緑色なのかはサーマルで見ても分かりません。
たぶん永遠の謎です。
夜は暗い。でも、何もないわけじゃない
DYNT COYOTEでは今回、
POCKET K2 / K3
STRIDE ST3 Lite / ST6 Lite
TITAN T3 / T6
の3シリーズ6モデルからRIX Opticsの取り扱いをスタートしました。
サーマルカメラは、日本ではまだ「キャンプに一台持っていこう」というほど一般的な道具ではありません。
でも、だからこそ面白いジャンルでもあります。
夜のキャンプで周囲を見てみる。
野生動物を探してみる。
夜の山や河川敷を観察してみる。
敷地の見回りに使う。
もしものときの捜索や防災に備える。
使い方はいろいろあります。
ライトを明るくするのとは、まったく違う。
今まで見えていなかったものが見える。
サーマルカメラの面白さは、結局そこなんじゃないかと思います。
夜は暗い。
でも、何もないわけじゃない。
ちょっと覗いてみると、思っていた以上に賑やかな世界が広がっているかもしれません。

POCKET|気軽に持ち歩くサーマル
POCKET K2 / K3を見る
STRIDE|軽量・広視野・マルチスタイル
STRIDE ST3 Lite / ST6 Liteを見る
TITAN|遠距離観察+レーザー測距
TITAN T3 / T6を見る







































































